vol.31

★異物誤飲★

盗み食い・拾い食い・玩具

おもちゃで遊んでいての誤飲や、
ゴミ箱をあさって異物を飲み込んでしまったりという事故も
非常に多いものです

●飲み込むと危険な物は犬の周囲には置かないこと

 好奇心旺盛な小型犬の子犬に特に多く、何にでも興味を持ち、すぐに口に入れてしまいがち。まず最も大切なことは、飲み込むと危険な物は、犬の周囲には置かないことが第一ですが、犬が何かを口に入れようとしたら、その行為をオーナーの指示で止めるというしつけをする必要があります。しかし、もし飲み込んでしまった場合には、吐かせればいいというものばかりではないことを知っておかなければなりません。ビー球、コインのように形が円形に近いものは吐かせても大丈夫ですが、尖った部分のあるものは下手に吐かせようとすると、食道に傷をつけることがあります。また、飲み込んでからの時間経過によって胃内に異物が存在するのか、腸内へ移動しているかによっても処置の方法が変わってきますので、異物を飲み込んでからなるべく速い段階で獣医師に相談することを基本にしてください。

庭内に存在する身近な中毒物質(誤食したら怖い物)

★農薬・殺虫剤★

農薬・殺虫剤には多くの種類があるが、スミチン、パラチオン、ジクロルボスなどの有機リン化合物や、カルバリル、プロポクス−ルなどのカルバメートの薬剤が最も広く用いられている。これらは皮膚や胃腸から吸収されやすく、口や鼻から吸い込んでも吸収される。これらの薬剤による中毒では、呼吸困難、流涙、縮瞳、排尿、排便、嘔吐、徐脈、その他筋肉の振戦や痙攣、運動麻痺(失調)などの症状が見られる。グレーハウンド、ホイペット、ボルゾイ、アフガンハウンドなどの犬種は、高い感受性を持っているため、比較的低濃度でも中毒を生じる可能性があるので、注意が必要である。

★ヒキガエル★

ヒキガエル(特に一部のマニアに人気の熱帯産のヒキガエル)の中には、耳下線に強い毒を持つものがある。一部の地域を除いて、日本に生息するヒキガエルでは死の危険性は少ないが、ヒキガエルをいたずらしていたり、噛んで口の中にいれたりすることによって、中毒を生じる場合があるので、注意を要する。主な症状は、頭を振る、前肢で顔を擦る、嘔吐など。場合によっては心拍や呼吸に以上が認められる。応急処置として、口の中をホースやシャワーで水をかけてよく洗い、原因物質を除去する。もちろん、動物をヒキガエルに近づけないことが予防としては最重要である。

★タマネギ類★

タマネギ、ニラ、ニンニクの類の中には、溶血性貧血を引き起こす成分が含まれている。これらの成分は、水にさらしたり熱を加えて調理しても壊れない。煮汁中にも溶出する。症状は溶血性貧血による二次的なもので、粘膜蒼白、呼吸促迫、嘔吐、下痢、血尿などが見られる。多くのオーナーがタマネギ類を動物に与えてはいけないことを知っているが、誤って与えてしまうことが多いようである。例えばお鍋の時期に、喜んで食べるからといって、お鍋の中の鶏肉を与えていたところ、だんだん貧血になってくる犬もいるようだ。

★身近で中毒の原因となるその他の物質★

食餌(ねぎ類、チョコレート、腐敗あるいはカビの生えた食餌)/殺鼠剤/除草剤/肥料/鉛などの金属/消毒薬・漂白剤/医薬品/植物(アロエベラ、ポインセチア、ヒヤシンス、シクラメンなどの観葉植物、毒キノコなど)